伝えたいこと

耐震等級って?

2018年1月23日

 

こんにちは。
今回は、耐震等級についてお話していきたいと思います。

 

前回の構造材のはなしでは、沖縄の湿度と木材の調湿性、
高温多湿に耐えられる木材で家づくりをする必要性についてお伝えしました。

〇前回の記事はこちらへ
02 家の要 構造材のはなし

 

 

建築基準法が認めているライン

 


 

 

地震が少ないと言われている沖縄県ですが、今までを振り返ると地震や災害への対策は避けては通れません。

耐震とは、いつ来るのか分からない大地震への備えです。もちろん地震が起こらないことを願うばかりですが、
もしものときに「家族の生命を守る家」と家族の生命も守り「地震後も安心して暮らせる家」とあったなら、あなたはどちらを選びますか?

 

「地震後も安心して暮らせる家」ですよね。
私も迷わず、こちらを選びます。

 

それでは、安心して暮らせる頑丈な家づくりのためにはどのレベルの耐震性が必要なのでしょうか。
建築基準法で認められている耐震性レベルから見ていきましょう。

 

建築基準法とは、生命・健康・財産を守るため、建築物の安全性やまちづくりなどに関する最低の基準を定めた法律です。
(以下、基準法)

 

基準法における耐震設計の規定は、

1.まれに発生する震度5弱以下の中小地震に対しては損傷しない

2.極めてまれに発生する震度6強程度の大地震に対しては、ある程度の損傷を許容するが倒壊せず人命と財産を守る
とあります。

これは言い換えれば、基準法では
「倒壊しなければある程度の損傷が許容されている」ということです。

 

ちょっと分かりづらいかもしれません。

「ある程度の損傷」がどれくらいなのかが分かると、なんとなく全体像が見えてきます。
下にある図を使ってご説明しますね。

 

まず、基準法で示されている「倒壊」とは、下の図の⑤の状態です。
こんな被害を受けた住宅にもしも人がいたら、圧死してしまうような状況です。

甚大な被害をもたらした阪神淡路大震災では、8割の方がこのような状況で亡くなったと言われています。

このことを踏まえ2000年に法改正が行われました。同じこと繰り返さないために
「住宅の倒壊を避け人命が失われないこと」を目標にした基準へとレベルが上がったのです。

 

ということは、先ほどの「ある程度の損傷」とは、下の図では④の状態に当てはまると言えます。
人命救助が最優先」でも、建物としての価値はなくなってしまうかもしれない。これが基準法における耐震性の規定ラインになります。

 

 

 

 

 

耐震等級って?

 


 

耐震等級とは地震に対する家の強さ(構造の安定)を表す等級で
ランクは
1~3まであり3を最高としたものです。

耐震等級という基準は、平成12年から実施された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(以下:品確法)の中の性能表示制度によるもので、消費者が安心して住宅を購入できるように、判りやすい判断基準となるように作られたものです。

 

 

〇耐震等級1:
基準法で定められている規定通りの耐震性。
震度6~7の地震が起こった場合に即倒壊はしないが大規模な損傷が予想される。

〇耐震等級2:
基準法の1.25倍の耐震性。震度6~7の地震が起こっても大きな損傷は少なく、
簡易な補修で済む場合が多いと予想される。

〇耐震等級3:
基準法の1.5倍の耐震性。震度6~7程度の地震が起こっても、
軽い補修程度で住み続けられると予想される。

 

耐震等級2は、学校や病院などの公共施設、耐震等級3は消防署や警察署などの防災施設の耐震性と同等です。

 

 

 

耐震等級1(基準法の最低限度)の耐震性とはどのくらい?

 


 

耐震等級の基準には、構造躯体の「損傷防止」「倒壊等防止」の2つの観点があります。

 

〇損傷防止:
数十年に一度は遭遇する可能性のある地震(震度5強)に対して、
大規模な工事が伴う修復を要するほどの著しい損傷が生じないこと。

〇倒壊等防止:
数百年に一度遭遇するかしないかの地震(震度6強~7程度)に対して、
損傷はあっても人命が損なわれるような壊れ方をしないこと。とあります。
このレベルが耐震等級1に当たります。等級2、3と上がるにつれて耐震性は強くなります。

つまり、耐震等級1とは、数十年に1回あると予想される震度5強の地震では大きな損傷は生じないが、数百年に1回あるかもしれない震度6~7程度の地震では
倒壊は免れても、建て直しが必要なほど損傷することが懸念される耐震性」ということです。

 

しかし、この数百年に1回あるかないかと言われている震度6強~7程度の地震が、
2000年以降9回も発生しています。熊本地震では震度7が連続で起こりました。
熊本の一部の地域は、地震が起こりにくいと考えられていたのにもかかわらず、です。

2000年以降に建てられた住宅でも倒壊などの大きな被害が見つかっており、
その中には耐震等級2の住宅もあったそうです。

 

住宅被害が大きかった益城町周辺で軽微な被害で済んでいる住宅を調べたところ、
耐震等級3に相当する耐震性の建物が複数あったという記事を読んだときに、耐震等級3を標準設計にすることの必要性を強く感じました。

 

 

 

 

「安心して暮らせる家」を選ぶために

 


 

 

「安心して暮らせる家」という定義にはたくさんの要素がつまっています。

健康に、快適に、安全に。住む人に合わせた設計、色合い、デザイン、コスト。
どれも欠かすことのできない重要な要素ですね。

ですが、「家」はまず第一に安全でなければなりません。

これから家を建てる方は、建築家や工務店の方に「うちの耐震等級はいくつですか?
品確法の性能設計になっていますか?」と聞いてみてください。しっかり説明してくださると思います。

 

私たちのつくる家は、耐震等級3が標準設計です。詳しくお聞きになりたい方は、
ぜひオフィスへお気軽にお越しください。

 

 

まとめ

 


 

 

今回は耐震等級が、どのくらいの耐震力を示しているのかをお伝えしました。

災害後も安心して住み続けられる住宅にするためには、基準法で定められている規定通りの「耐震等級1」では足りず、「耐震等級3」の耐震性が必要であることがお分かりいただけたかなと思います。

 

現実には大地震のあと、軽い補修だけで住み続けられる家と、なんとか倒壊は免れたけど大破してしまって建て直さなければならいない家とでは、ご家族のその後の人生には大きな差が生まれます。

そうならないために、家づくりの要点をしっかりと押さえて大満足の家づくりを成功させましょう。

 

今回お伝えしきれなかった、木造の耐震性や構造については次回お伝えしたいと思います。

 

 

 

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