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家の寿命は何で決まる?

 

突然ですが、家の寿命って何で決まるのかご存知ですか?

 

一生に一度の家づくり、できれば永く安心して住みたいですね。
長持ちする家なら、子ども達に引き継ぐこともできます。

 

では、そうするにはいったいどうしたら良いのでしょうか。

 

キッチンやお風呂、トイレなどは
あとで取り替えることができるので、
家の寿命そのものにはほとんど影響しません。

 

そう、建てたあとでは変更できないもの。
施工を含めた「構造材」の品質が家の寿命を大きく左右してしまうのです。

 

 

目に見えないところで起こっていること

 


 

構造材は、家が完成してしまうと壁の中に隠れてしまうため、
永い年月を経てどうなっているかは、壁をはがしてみないと分かりません。

 

 

上のグラフは、実際に解体現場で確認した構造材の様子です。

縦軸は高さ、横軸は築年数。(3メートル強からは2階の高さです)

 

水漏れや雨漏り、シロアリによって、
大切な構造材に大きな被害が確認されました。

 

これでは構造材の耐久性が失われてしまいます。

構造材の耐久性が弱くなってしまうと、
建物に大きな負荷がかかる台風や地震のような状況で、
破損や倒壊といった重大な被害につながりかねません。

 

 

予防工事をすれば安心とは限らない

 


 

家をつくるには、まずこうした被害を防がなくてはなりません。
実際に、シロアリや腐れ、塩害を防ぐさまざまな施工方法があります。

 

木部の表面に薬剤を吹き付けたり、
基礎や束(二階の梁の上や一階の床下などに立てる短い柱のこと)のまわりの地表に
粒上の薬剤を散布する方法が一般的です。

 

しかしこの方法では、防腐防蟻への効果は最大で5年
その後も5年ごとに再処理が必要になります。

 

え?って思いませんか?
壁や床下に隠れている構造材まで処理をし続けることは、
現実的ではありません。

 

上のグラフを見ると、早ければ10年からシロアリや雨漏り等の被害が
はじまっています。

雨漏りや水漏れにより、木材が腐朽している箇所にシロアリの被害が
多く見られました。シロアリはジメジメした湿気の多い場所を好むため、
お風呂場は洗面室などの水廻りには特に注意が必要です。

 

それでは、どうすればシロアリと腐朽から大切な構造材を守ることが
できるのでしょうか。

 

次回、構造を守る木材とその施工方法についてお伝えしたいと思います。